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参政党・最上都議「子宮頸がんは風邪の一部」発言を謝罪 党役員辞任に、患者への説明を求める声

最上佳則都議の公開プロフィール画像を参考に描いた肖像。「風邪の一部」発言、医学的な誤り認め謝罪、子宮頸がん巡り党役員を辞任、と記載した記事用イラスト。

「子宮頸がんは風邪の一部」。参政党の最上佳則東京都議が街頭演説で行った発言を巡り、11月4日、党のボードメンバーを退任したと本人がXで報告しました。「医学的に誤った不適切な発言」だったと認め、患者や家族らに謝罪しています。

子宮頸がんは風邪の一種ではありません。厚生労働省は、HPVというウイルスの長期にわたる感染が発症に関わると説明しています。HPVに感染することと、がんが発生することも同じではありません。

Xでは、患者への説明や「言い間違い」という釈明を問う声が上がっています。一方、本人の謝罪投稿には、萎縮せず活動を続けてほしいという反応もありました。発言への批判と、その後の説明を合わせて見ていきます。

本人が謝罪。「党役員辞任」と「都議辞職」は別です

最上氏は11月4日午後6時23分の投稿で、10月28日の街頭演説の責任を受け止め、ボードメンバーの辞任を申し出て受理されたと説明しました。患者や家族に加え、党員や支援者にもおわびしています。

ここで辞任したのは党の役員です。本人は今後について、参政党所属の東京都議会議員として情報発信に努めると書いています。都議を辞職したという発表ではありません。

共同通信の11月4日付報道によると、発言は都議補選の応援に入った10月28日の街頭活動で出たものです。神谷宗幣代表も誤った情報で不適切だったとして謝罪し、後任のボードメンバーには和田政宗氏が就きました。

また、11月3日付の女性自身は、最上氏が書面回答で言い間違いと認め、感染症とがんを混同した説明を訂正したと報じています。最上氏が医学的根拠を示して発言を維持している、という状況ではありません。

ネットの反応

以下は、本人の謝罪投稿と、この件を報じた女性自身・産経ニュースの投稿に直接寄せられた反応の一部です。報道への反応と謝罪後の反応では、書かれた時点や相手が異なります。支持・不支持の割合を示すものではありません。

患者への説明を問う声

言い間違いという説明に疑問

ワクチンを巡る発信への批判

謝罪後の活動に注文を付ける声

「患者の前でどう釈明できるのか」という重い問い

産経ニュースの報道に対しては、子宮頸がんで苦しむ人にどう説明するのかと問う反応がありました。

「政治家の言葉は重いから大変だ」。この最後の一文が、妙に残ります。治療や検査を受けている人にとって、病名は演説を盛り上げるための材料ではありません。「風邪の一部」とまとめられてしまったとき、説明が雑だった、というだけでは片付かないものがあります。

本人のおわびにも患者や家族への言及はあります。だからこそ、謝罪がなかったことにして責めるのも違います。そのうえで、誤った説明を聞いた人に、訂正まで同じように届くのか。役職の交代だけでは、その部分が見えにくいのがもどかしいところです。

「言い間違い」で納得できるか、という反応も

女性自身の訂正・謝罪を伝える投稿には、「どうやったらそんな言い間違いになるんや?」という反応もありました。

この疑問は、謝ったかどうかより、なぜその説明になったのかに向いています。本人が言い間違いだと説明したことと、聞き手がその説明に納得したことは別です。

もっとも、ここから「本当は訂正前の説明を信じている」「わざと広めた」とまで決め付けることはできません。内心を確かめる材料はありません。確認できるのは、医学的な誤りを本人も認めたこと、そして、その釈明にも疑問が寄せられたことです。

発言の意図を推測し合うほど、肝心の誤りが脇に追いやられます。何と何を混同したのか、どの説明を撤回したのか。その話がはっきりしないまま「言い間違い」の一言だけが残れば、納得しにくいという反応が出るのも分かります。

HPV感染と子宮頸がんを一緒にすると、話が変わります

「感染しても必ずがんになるわけではない」の意味

国立がん研究センターは、HPVに感染しても多くの場合は免疫の働きでウイルスが検出されなくなる一方、感染が続くと前がん病変を経て子宮頸がんが発生することがあると説明しています。

この説明の主語は、まず「HPVの感染」です。「HPVが自然に検出されなくなる場合がある」からといって、「子宮頸がんも風邪と同じように扱える」とはなりません。感染、感染の持続、細胞の変化、がんの発生は、それぞれ区別される段階です。すべての人が順番に進むわけでもありません。

「免疫」という言葉自体が誤りなのではなく、その言葉でどの状態を説明しているかが問題になります。ウイルスの感染についての話を、すでに発症したがんの軽さの説明に置き換えてしまうと、意味が変わってしまいます。

ワクチンの検討と、病気を軽く扱うことも別です

厚生労働省は、HPVワクチンによる感染予防と、子宮頸がん検診による異常の早期発見を案内しています。接種の効果とリスクを理解して本人が判断することも説明しています。

ワクチンの効果や副反応、公費負担について質問することまで封じる話ではありません。ただ、その議論の土台となる病気の説明が誤っていれば、聞く側は判断しにくくなります。「検証してほしい」という意見と、「風邪の一部」という説明を同じものとして擁護する必要はありません。

ここで紹介しているのは一般的な医学情報です。個別の接種や検査・治療の判断は、医療機関や自治体の案内で確認してください。

謝罪後には「萎縮しないで」という声

本人の投稿には、活動の難しさに触れたうえで、萎縮せず理性的、理論的に取り組んでほしいという反応もありました。

この反応で求められているのは、今後の姿勢です。「理性的に理論的に」という注文まで付いています。単に大丈夫、気にしなくていいと慰めるだけの言葉ではありません。

批判だけを並べれば、謝罪後も応援する人がいることは消えてしまいます。逆に、励ます声だけを集めれば、患者への配慮や説明の正確さを問う声が消えてしまいます。どちらも実際に出ているから、同じ記事の中に置いておきたい反応です。

ただし、励ましがあることは、医学的な誤りが小さくなる理由にはなりません。活動を続けてほしいという気持ちと、発言の正誤は分けて受け止められます。

辞任の発表に、訂正の中身が隠れてほしくありません

役員辞任は分かりやすいニュースです。誰が退き、誰が後任になるのか。その変化は見出しにもなります。一方で、何が医学的に違っていたのかという説明は、見出しの後ろに回りがちです。

最上氏の謝罪投稿は、誤りを認め、患者らにおわびしたものです。女性自身への回答では、子宮頸がんと一般的な風邪が異なることも説明されています。その訂正は、問題発言と同じくらい目立つ場所にあってほしいと思います。

「風邪の一部」という短い言葉は、一度聞くと残ります。それを打ち消す説明には、ずっと多くの言葉が要る。今回の反応を読んでいて引っ掛かるのは、その差です。党の役員を辞めたという知らせだけが広まり、病気についての誤解だけが取り残されるのは、何ともやりきれません。

出典とメモ

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